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西川ふれあい公園デッキ

2011.04.11(月) |

  

西川ふれあい公園に人工木デッキが完成しました。

 

●西川ふれあい公園
 

 西川ふれあい公園は、平成3年に完成した公園です。西川の景観や水辺の雰囲気を取り込み美しい自然と川の景観を生かした公園内には、「芝生のひろば」「水のひろば」「だいろの家」と呼ばれる 渓流の風情が感じられる人工池や、梅林のある俳句の小径、ちびっこ広場、代官所をモデルにしたコミュニティセンターなど各種の施設があり、子どもからお年寄りまで幅広く利用されています。

 この度、デッキの改修工事が行われ、完成しましたので ご紹介いたします。

 

西川ふれあい公園デッキ竣工 001 西川ふれあい公園デッキ竣工 002
西川ふれあい公園デッキ竣工 003 西川ふれあい公園デッキ竣工 004
西川ふれあい公園デッキ竣工 005 西川ふれあい公園デッキ竣工 006
西川ふれあい公園デッキ竣工 007 西川ふれあい公園デッキ竣工 008
西川ふれあい公園デッキ竣工 009 西川ふれあい公園デッキ竣工 010

 

 

【施設概要】

●所在地 新潟市西蒲区松崎73番地 地図
TEL 0256-73-1000 (だいろの家 0256-88-7610)

●問合せ先 0256・88・3111(西川支所建設課)

 新潟市西蒲区ホームページ

 

●営業時間 終日開放
だいろの家:午前9時~午後9時30分
休館日:毎週火曜日(午後5時から利用可能)、12月31日から1月3日

●定休日 なし

●駐車場 40台

●アクセス 北陸道巻潟東ICから車約15分、JR越後曽根駅から車約3分

●料金 無料

 

 

 

 

2.鋼構造及びコンクリート 1)鋼構造 (3)設計



 構造物及びその構成部材の材料・形式・寸法などを決定するのが構造設計。作業的には、形式選定・荷重条件検討・形状寸法決定・構造解析・照査・限界状態のチェック・製図という工程で進められる。その結果は設計計算書及び設計図として表現される。

 設計にあたっては、各種の示方書、基準、指針等を十分参照し、構造物の規格、設計荷重、安全性・使用性照査の許容値、構造細目等を満足するとともに、用いる材料の特性、使用方法を把握しておく必要がある。



●鋼材の力学的性能


普通鋼の応力度―ひずみ図
普通鋼の応力度―ひずみ図


 長さ l 、断面積 A の構造用軟鋼の板に対し、長さ方向に引張Pを加えると、応力度σxとひずみεxとの関係は上図のようになる。ここでのΔl は伸び量であり、このとき弾性限度(点E)までのOE間では、応力度とひずみは比例し、フックの法則が成り立つ。比例定数である弾性係数Eはヤング率と呼ばれ、鋼の場合には材種にほとんど関係なく、2.0×105N/mm2程度の値をとる。この関係に従って鋼材が伸びれば、横断面は縮み、横方向ひずみが生じる。ポアソン比は鋼の場合0.3程度である。


 弾性係数を超えると、荷重による材料の伸びが急に増加し始めるが、この点Yは、降伏点と呼ばれる。降伏点を超えて荷重をさらに加えると、応力度の増加に比べて伸びの増加が大きくなり、鋼材は塑性を帯びてくる。鋼材が発揮しうる最大引張抵抗強さは、図の最高点で示され、これが引張強さと呼ばれる。これよりさらに引張力を作用させるときは、引張力を減じても塑性変形は増し、鋼材の断面は細く絞られて、破断する。



●圧縮強さ

 圧縮荷重を加えた場合にも、材料自体としての鋼材は、引張荷重を加えた場合とほぼ同じ応力度―ひずみ関係を示す。しかし、鋼構造は薄い鋼板で組立てた比較的細い部材から構成されるため、圧縮応力のもとでは、通常、座屈などの別の限界状態が問題となる。

 鋼材同士が互いに押し合うときの支圧強さは、接触面の形状にもよるが、一般に降伏点よりさらに高い応力度に至って、はじめて塑性変形を起こし始める。



●せん断強さ

 純粋なせん断試験を行うのは困難なため、直応力のもとでの鋼材の延性破壊がせん断破壊の様式であることから、最大せん断応力説と最大せん断ひずみエネルギー説が有力。



●衝撃強さ

 切欠きなど応力集中箇所のある鋼材が低温で衝撃的な荷重を受けると、塑性変形をほとんど伴わない突然の破壊を生じることがある。この場合の応力度は静的強さよりかなり小さい。これが脆性破断と呼ばれる。これに耐える性質(割れの発生・伝播に抵抗する性質)をじん性と呼ぶ。

 じん性の評価基準は、シャルピー衝撃試験により、切欠きのある試験片に衝撃的な外力を加えたとき、これが破壊するのに要する吸収エネルギーの大きさを用いる。



●疲労強さ

 繰返し応力を受ける鋼材は、静的強さより低い応力で破断することがあり、これを疲労破壊という。

 疲労は母材部分よりも溶接継手近傍で発生することが多い。これは溶接により降伏応力に相当するような内部応力が作用していること、溶接時の細かい欠陥等が内材していること等の理由による。



●鋼材の許容応力度


構造用鋼材の許容応力度
鋼種 一般構造用鋼材 SS400  
溶接構造用鋼材 SM400 SM490
溶接構造用耐候性鋼材 SMA400W  
板厚t(㎜) t≦40

40<t

≦100

t≦40

40<t

≦100

引張強さ 400~510 490~610
基準降伏点

235

215 315 295
許容軸方向引張応力度 140 125 185 175
安全率 1.68 1.72 1.70 1.69
許容せん断応力度 80 75 105 100
許容支圧応力度(鋼板と鋼板) 210 190 280 260


鋼種 一般構造用鋼材    
溶接構造用鋼材 SM490Y、SM520 SM570
溶接構造用耐候性鋼材 SMA490W SMA570W
板厚t(㎜) t≦40

40<t

≦75

75<t

≦100

t≦40

40<t

≦75

75<t

≦100

引張強さ

490~610

(520~640)

570~720
基準降伏点

355

335 325 450 430 420
許容軸方向引張応力度 210 195 190 255 245 240
安全率 1.69 1.72 1.71 1.76 1.76 1.75
許容せん断応力度 120 115 110 145 140 135
許容支圧応力度(鋼板と鋼板) 315 295 285 380 365 355




●鋼材の座屈

 圧縮力を受ける鋼材の許容圧縮応力度は、座屈の影響を差し引いた部材の強さに対して、所要の安全率をもったせて規定されている。座屈とは細長い棒や薄い板を棒の軸方向や板の面内方向に圧縮すると、棒や板が材料の圧縮強度に達する前に湾曲する現象のことで、座屈するときの荷重を座屈荷重(座屈強度)という。

 座屈には、棒の軸圧縮力による曲げ座屈やねじり座屈、梁に生じる横座屈(横倒れ座屈)、また、平板や曲面板の座屈などがある。

 軸方向圧縮力を受ける棒の例としては、トラス部材や橋脚の柱などがあるが、このような場合の曲げ座屈はオイラー座屈といわれる。オイラー座屈はヤング係数が一定で断面の応力度が比例限度内にある場合に適用できる。座屈強度には、棒材や板材の初期変形・荷重の偏心・残留応力等が影響し、溶接構造物では無視できない。



●許容応力度の割増

 鋼構造物の設計は、同時に作用する可能性が強い荷重のうち、構造物及び各部材に最も不利な影響を与える組み合わせについて行うものとする。その場合の許容応力度が規定した許容応力度に割増係数を乗じた値を用いる。


荷重の組合せ 割増し係数
①主荷重+主荷重に相当する特殊荷重

1.00

②主荷重+主荷重に相当する特殊荷重+温度の変化の影響 1.15
③主荷重+主荷重に相当する特殊荷重+風荷重 1.25
④主荷重+主荷重に相当する特殊荷重+温度変化の影響+風荷重 1.35
⑤主荷重+主荷重に相当する特殊荷重+制動荷重 1.25

⑥主荷重+主荷重に相当する特殊荷重+衝突荷重

鋼部材に対して

鉄筋コンクリート部材に対して

1.70

1.50

⑦活荷重及び衝撃以外の主荷重+地震の影響 1.50
⑧風荷重 1.20
⑨制動荷重 1.20
⑩施工時荷重 1.25




●鋼種の選定

 鋼構造物に用いる主要な鋼材の規格はJISに規定されているが、鋼種の選定にあたっては、構造物の使用条件(気象条件、応力状態など)や部材の重要度(主要部材、2次部材)などに応じて適切なじん性、溶接性をもった鋼種を選定する必要がある。鋼材の溶接性は、同じ鋼種の板材であっても、板厚によって異なる。板厚が厚くなればなるほど鋼材固有の溶接性は低下するので、厚い鋼材には成分規格がより厳密な材料を使用することが大切である。

 兵庫県南部地震以後、地震時に決定する断面や、近年のコスト縮減の観点から使用実績が増えている少数鈑桁等では、従前よりも板厚を使用するケースが増大しているが板厚が厚くなればなるほど溶接性が低下する点等について留意する必要がある。


板厚による鋼種選定基準
板厚による鋼種選定標準





2.鋼構造及びコンクリート 1)鋼構造 (2)調査及び計画



 鋼構造物が満たすべき条件としては、施工性、機能性、耐久性、安全性、景観性、経済性、維持管理のしやすさ、などがある。調査・計画の段階では、これらの諸条件を十分検討し、かつ、構造物を建設する地域の地形、地質、気象などの自然条件及び周辺の社会・環境条件を調査し、技術上、経済上の検討を加える。そのうえでできるだけ多くの考えられる構造形式を比較検討し、その地点に最適と思われるものを選定する。構造形式による橋梁の分類は、桁橋、ラーメン橋、トラス橋、アーチ橋、斜張橋、吊橋などが挙げられる。



鋼橋の標準適用支間
鋼橋の標準適用支間





2.鋼構造及びコンクリート 1)鋼構造 (1)鋼構造



●鋼構造

 工学の分野では、鋼構造は建築物、船舶、車両、鉄塔、圧力容器、工場設備、機械などに広く用いられている。土木においても、陸上建造物だけでなく、地中、水中、海洋の構造物等に多岐にわたって採用されている。主な鋼構造物としては、橋梁、橋脚、送電鉄塔、水門、送水管、タンク、海洋プラットホーム、鋼製ケーソン、スノーシェッド、シーバース、沈埋函、パイプラインなどがある。


[鋼構造の特徴]

(長所)

・重量のわりに強度が高い。ゆえに、長大構造物、軟弱地盤上の構造物に有利。

・材料が比較的安価で大量に入手できる。

・材料は延性に富む。弾性限界を超えて塑性域に入ってから破断するまでの伸びが大きいため、構造物全体として急激に破断することはない。

・均質、等方性の材料からなり、品質の信頼性が高い。鋼材は近代的設備の製鉄所で生産され、鋼構造は主に設備集約型の工場製品である。このことにより、素材、製品とも高い精度を期待できる。

・鋼材は加工が可能で、接合も比較的容易である。そのため、設計の自由度が大きく、施工性がよい。工場での作業が主体となり、運搬、仮設も比較的容易なため、工期も短い。

・補修が比較的容易である。


(短所)

・鋼材は放置しておくと錆びるため、定期的な塗装等防錆の対策が必要である。

・主に薄肉構造で用いられるため、剛性に関して安全性、使用性に留意しなければならない。そのため、座屈、過大な変形、有害な振動等に対処する必要がある。

・鉄道橋などでは騒音発生がコンクリート構造物に比べて大きい。

・接合部、特に溶接部近傍における疲労損傷度に注意を要する。




1.土質及び基礎 (まとめ)



●土質試験


[土質試験方法]

 土質試験には、物理試験、化学的試験及び力学試験に大きく分類される。主に、物理・力学試験が多く行われている。物理試験では、一般に含水量試験、土粒子の密度試験、粒度試験、液性・塑性限界試験などが中心となる。力学試験には、圧縮試験、締固め試験、せん断試験などが代表的である。


 

 ・物理試験の目的は、主に土質の分類(日本統一分類)による土の利用方法の目安または力学定数の推定などに用いられ、乱した資料で試験は可能。


 ・力学試験は、現場における状態を室内で再現することにより直接土質の定数として設計施工に反映する。その際の試料状態は、現位置にある土粒子骨格や間隙状態を乱さない状態で採取した「不撹乱試料」を用いる。ただし、それを使用するにあたっては、物理特性により判明した分類や数値によって、地盤定数の妥当性が吟味される。



[透水試験]

 土の間隙には、水と空気がある。含水量が増して間隙を満たすことにより飽和した水は、土中を縫って流動する。土の流動性(透水性)は、遮水、排水工事に大きく係わる。

 土の水は、自由水、毛管水と吸着水に分けられる。このうち、自由水と毛管水は、土粒子間を移動する。自由水の移動は、水位の高い所から低い所へ重力によって作用する。一方、毛管水は、地中の地下水面より上で水の表面張力による毛管作用によって吸い上げられ移動する。土中の水の流れもダルシーの法則が適用され、透水係数は、土質の重要な定数である。透水係数は、土粒子の大きさに大きく支配され、粘性土のような小粒子の集合体では小さく、礫質土のような粗粒度では大きい。透水係数を求めるには、現場での透水試験(定常法、非定常法の揚水試験、ボーリング孔内の方法)や室内での透水試験(定水位と変水位法)がある。




●地盤調査


[地盤調査方法]

 地盤調査の方法は、室内試験とは区別され現場において測定調査する方法をいう。現位置試験ともいうが、大きく分けてボーリング孔を利用しない調査法(物理探査、平板載荷試験、サウンディング試験、現場密度試験など)とボーリング孔を利用した試験(物理検層、孔内地盤反力度試験など)に分類される。



[標準貫入試験]

 標準貫入試験は、地盤調査方法においても最も利用されている試験である。これにより得られるN値は、利用範囲が非常に多い。N値から推定される地盤定数は、砂質土の内部摩擦角(せん断抵抗角)、粘着力、変形係数(地盤反力係数)が主である。




●地盤改良


 主な地盤改良はこちらに記載。

 http://www.advance-kk.co.jp/index.php/blog/senmon/senmon_1-01-09




●液状化

 地下水で飽和された緩い砂は、地震などの繰返し応力が加わることにより液状化が発生する。砂は、透水性が高く、間隙水がすぐ抜け出やすいが、地震などの短時間の動的な力を受けると間隙水が移動できないような急激なせん断を受けるため非排水状態になる。瞬時に過剰間隙水圧が上昇することで粒子間の有効応力がなくなり、せん断抵抗力を失う。その部分が、液体のように流動する。液状化は、排水が伴った砂粒子の再配列により密に詰まることで体積減少(沈下)が生じる。




●ダイレイタンシー

 せん断に伴って体積が変化する現象をダイレイタンシーという。土粒子と間隙で構成された骨格構造をなす土をせん断したとき、体積変化が生じることを負のダイレイタンシーと称す。ゆるい砂はせん断すると体積が減少し、密な砂は体積が増加することを正のダイレイタンシーと称す。




●斜面安定

 自然または人工斜面は、重力の影響を受けて破壊するが、水や地震の影響も合併されて破壊を促進する。斜面破壊時には、内部のある面にせん断を発生させる。このせん断応力がある面のせん断強さを超えるときに破壊(すべり)が生じる。

 すべりの種類は、円弧すべり、非円弧すべり、複合すべり(並進すべり)及び直線すべりに分類される。

 安定解析方法として、単一土質による斜面では、su法(粘性土)、摩擦円法(全応力解析)及びテイラー安定図表(安定係数)が用いられることが多い。また、成層土や均一でない土層には、分割法(慣用法、ビショップ法、ヤンブー法)が用いられる。

 安定性の評価は、すべり土塊の作用モーメントと抵抗モーメントの比やすべり面沿いのすべろうとする力と、引きとめようとする力の比による安全率を求めることにある。




●基礎、地盤に関する施工法


[杭基礎]

 杭基礎は多くの工事で施工されている工種である。杭基礎は既製杭基礎と場所打ち杭工法の二つに分類される。


・既製杭工法・・・既製杭工法は、あらかじめ製作された杭を何らか方法で地中に設置するもので、二つの工法がある。


打込み杭工法:この工法は施工速度が速く、工費が安く、大きな支持力が得られるという利点がある。その反面、打込み時に大きな振動や騒音が出るという欠点を持っている。ドロップハンマやディーゼルハンマを使用した振動式杭打ち工法、圧入機械の重量を反力として押込む圧入式杭打ち工法などがある。


埋込み杭工法:本工法は事前に掘削した孔に杭を回転あるいは圧入しながら設置するもので、プレボーリング工法や中掘り工法がある。



・場所打ち工法・・・場所打ち杭工法は地盤を掘削したあとに鉄筋かごを孔内に挿入し、コンクリートを打設して現場で杭を造成する工法であり、掘削方法により以下のように分類される。


オールケーシング工法:一般的にベノト工法と呼ばれている。この工法はケーシングを継ぎ足しながら圧入し、孔内をハンマーグラブで掘削する工法である。ケーシングを使用するため孔壁の崩壊はなく、規定の口径の杭が造成できる。


リバースサーキュレーション工法:一般的にリバース工法と呼ばれている。この工法はスタンドパイプを利用して地表層の崩壊に対する安定を確保しながらリバース掘削機により掘削する。孔壁崩壊防止は孔内の水位を自然水位よりも2m程度高く保つことで行い、掘削土砂は循環機構により、地上に孔内水と同時に排出する。ドリルロッドを継ぎ足すことにより連続掘削が可能で、大口径、大深度掘削にも対応できる。欠点としては掘削土砂の泥水処理に手間や費用がかかることや、ドリルロッドの径により大きな玉石層の掘削には不向きである。


アースドリル工法:この工法はリバース工法と同じく地表付近にスタンドパイプを設置する以外はケーシングを使用せず、孔内はベントナイト安定液で孔壁防護を行う。回転軸の先端に取り付けた回転バケットにより地盤を掘削、一杯になったバケットを引き上げる。場所打ち杭の中では、ベノト杭やリバース杭に比べて安価な工法であるが、大きな玉石や転石のある場所では不向きである。


深礎工法:この工法は狭い場所や山岳部の傾斜地などの特殊条件下で採用されることが多く、条件により機械掘削と併用することもある。主として人力で掘削し、ライナープレートで山留めを行う。掘削時の地下水による治山崩壊への対応が重要となる。




[軟弱地盤対策]

 軟弱地盤対策工は、圧密沈下の促進を目的とした「沈下対策」と、盛土によって周辺地盤がふくれ上がったり側方移動することを抑制し、地盤強度の増加を目的とした「安定対策」に区分される。沈下対策と安定対策の使い分け、または組み合わせた施工計画が軟弱地盤対策のポイントであり、低盛土の場合や高盛土の場合の軟弱地盤対策の違いもある。


サンドドレーン工法:軟弱地盤中に透水性の良い砂杭を造成し、砂杭を通して軟弱地盤中の間隙水を排出し、圧密を促進させる工法。載荷重工法や地下水位低下工法と併用することで効果が促進される。


サンドコンパクションパイル工法:軟弱地盤中に振動あるいは衝撃荷重を用いて砂を圧入し、直径の大きい圧縮された砂柱を造成して地盤を安定化させる工法。


載荷重工法:盛土や構造物が計画されている地盤にあらかじめ荷重をかけて沈下を促進した後、構造物を造り、構造物の沈下を軽減させる工法。


地震時対策:液状化の防止対策。



[土留め壁工法]

 大規模掘削工事における代表的な土留め工法としてSMW工法(ソイルモルタル柱列壁)、地下連続壁工法、鋼矢板工法がある。


SMW工法:オーガー機などにより原位置土を削孔し、オーガー先端からセメントミルクなどの硬化材を注入しながら原位置土と混合攪拌を行い、連続した柱列状のソイルセメント杭を造成し、穿孔後 H 鋼・ I 型鋼などの芯材を挿入して土留め壁とする工法。親杭横矢板工法や鋼矢板工法に比べ止水性に優れている反面、玉石や転石の多い地盤では施工が困難である。


地下連続壁工法:クラムシェルバケット方式掘削機あるいは回転式掘削機により掘削する。長さ5~7m程度のエレメントに分けて施工される。安定液により孔壁の崩壊防止をしながら掘削し、掘削完了後、鉄筋カゴを挿入しコンクリートを打設する。剛性が高く止水性にも富んでいる反面、孔壁が崩壊すると周辺地盤が沈下したり、掘削による泥水処理が必要である。


鋼矢板工法:透水性が良く、掘削底面以下の根入れ部分の連続性が保たれるため、地下水位が高い砂質地盤や粘性地盤に適している。打込み時には騒音や振動などを伴うため圧入工法やジェット併用工法も用いられる。材料の入手が容易なことと反復使用が可能である反面、矢板引抜き時に地盤沈下を招くこともある。玉石や硬い地盤には不向きである。




1.土質及び基礎 (10)基礎工



●分類

 基礎とは、上部構造からの荷重を地盤に伝える部分の名称である。


 基礎工分類



●浅い基礎の支持力

 支持力とは地盤が荷重を支えうる能力をいい、地耐力とは次に示すように地盤に載荷したときに支持力と変形(沈下)とを合わせたときの耐荷能力を指している。地耐力を広義の支持力としている場合もある。


浅い基礎の支持力





●杭基礎

 

[杭基礎の種類]

 

杭基礎の分類

 

 

[鉛直支持力]

 杭の鉛直支持力は一般に 先端支持力+周面摩擦力 である。


 鉛直支持力の推定は、


  ①杭の載荷試験

  ②支持力算定式

  ③杭打ち試験

  ④許容沈下量

  ⑤杭体応力


 によって行われる。


[水平支持力] 

 杭の水平支持力は、


  ①水平変位量

  ②杭体応力


 より決められる。鉛直杭の水平支持力は地盤の水平方向地盤反力係数、杭体の根入れ長さ、曲げ剛性、幅及び杭頭部の固定条件によって決まる。


 

 

●ケーソン基礎

 直接基礎よりも根入れ幅比(地表面から基礎スラブ底面までの根入れ長Dと、基礎スラブ底面幅Bの比D/B)の大きいケーソン基礎は、基礎底面とともに側面の抵抗を見込んで設計している。施工の面から


  ①ニューマチックケーソン

  ②オープンケーソン


 に分けられる。



●標準貫入試験

 現位置における土の硬軟、締まり程度を知る指標となるN値を求めるために行う試験。




1.土質及び基礎 (9)土質安定処理



●土質安定処理

 土質安定処理工法は種々ある。その選定にあたっては、目的、対象土質、期待される改良効果、工期、工費を総合的に判断する必要がある。



土質安定処理工法の分類
対象分類 改良原理による分類 工法分類
深層地盤改良 機械的な方法

掘削置換工法

強制置換工法

圧密による方法

緩速載荷工法

載荷重工法

バーチカルドレーン工法

(サンドドレーン工法、ペーパードレーン工法)

締固めによる工法

サンドコンパクション工法

バイブロフローテーション工法

化学的改良工法

電気浸透法

浸透圧工法

生石灰杭工法

深層混合処理工法

電気化学的固結法

その他の物理的工法

凍結工法

地下水位低下工法

(ウエルポイント工法)

浅層地盤改良 物理的工法

表層排水工法

サンドマット工法

敷設材工法

化学的工法 添加材工法




主な地盤改良工法

対策の手法と主要な原理

工法の名称 工法概要 改良の目的 適用土質
1.構造物の形式の変更 押さえ盛土工法 盛土本体の側方(のり尻)に押さえを行いモーメントを軽減し、安定を確保

すべり破壊防止

沈下軽減

粘性土、有機質土
  荷重軽減工法(発砲スチロールなど) 荷重の軽減によって安定確保と沈下軽減を図る
  補強土工法(テールアルメなど) 土構造物中に補強材を敷設し、安定を図る 盛土の破壊防止 砂質土、粘性土
  矢板工法 矢板によって地盤を拘束し、安定を図る すべり破壊の防止 砂質土、粘性土
  各種の基礎工法 基礎構造物によって外力を支持層に伝達する 周辺地盤の変形、沈下抑制 有機質土
2.除去、置換 置換工法 軟弱層を良質土で置き換える すべり破壊防止、沈下低減 砂質土、粘性土、有機質土
3.軟弱地盤の特性の改善 圧密・排水 載荷盛土工法(プレローディング工法、サーチャージ工法) 盛土荷重を載荷して間隙水圧を高め地盤の圧密を図る(有効応力の増加) 残留沈下の低減地盤の強度増加 粘性土、有機質土
大気圧工法(真空圧密工法) 間隙水圧を真空で低下させ、地盤の圧密を図る(同上)
地下水低下工法 地下水位を低下させ、地盤の圧密を図る(同上)
バーチカルドレーン工法(サンドドレーン、袋詰めサンドドレーン、プラスチックボードドレーン) 鉛直ドレーンで排水距離を短縮して圧密を促進する(載荷盛土、大気圧、地下水低下などと併用)

圧密促進、残留沈下の低減

地盤の強度増加

粘性土、有機質土
生石灰パイル工法 生石灰の吸水、柱状打設で圧密促進 粘性土
電気浸透工法、半透膜工法 電位差や溶液の濃度を利用して集水し、圧密を図る(事例は極少)
砕石パイル工法 緩い砂の地震時の間隙水圧の早期消散を図る 液状化防止 砂質土
表層排水工法(トレンチ、天日乾燥) 表層の排水を促進して乾燥を図る(仮設的) 表層地盤強度の増加 粘性土、有機質土
締め固め サンドコンパクションパイル工法 砂杭の強制圧入と振動で緩い砂を締め固める

液状化防止

沈下低減

地盤の強度増加

砂質土
ロッドコンパクションパイル工法 振動棒により締め固める(砂の補給を伴う)
バイブロフローテーション工法 同上
 重錘落下締固め工法(動圧密工法) 重錘落下時の衝撃により緩い砂を締め固める

沈下低減

液状化防止 


 砂質土 
 爆破工法/電気衝撃工法 爆破や放電の衝撃で締め固める(事例は極少)
 固化/熱処理     表層混合処理工法  セメントなどの安定材で表層固化板を形成する(仮設的)

トラフィカビリティ確保

すべり破壊防止

沈下抑制、低減

せん断変形抑止

ヒービング防止 


粘性土、有機質土 
 深層混合処理工法(機械的撹拌式、噴射撹拌式) セメントなどの安定材で深層に至る柱状、ブロックなどを形成する(支持層への荷重伝達など) 粘性土、砂質土、有機質土   
 薬液注入工法  水ガラスなどの薬液を地盤に注入し、固化させる
 焼結工法  地中に熱風を吹き込み、地盤の乾燥固化を図る(日本では事例極少)
 凍結工法  地盤を一定期間人工的に凍結して固化させる(仮設的)
4.補強                覆土工法(サンドマット工法) 地表をある厚さで覆土し、応力の分散を図る トラフィカビリティの確保  粘性土、有機質土
表層被覆工法(シート、ネット、グリッドバンブーネットなど) 敷設して覆工や盛土の安定を図る  局部破壊防止
沈床工法 軟弱地盤に木や鋼の桁を沈め、上載荷重の分散を図る  すべり破壊防止、応力分散
ルートパイル、ソイルネイリング ルートパイルは、ボーリング孔に鉄筋を挿入しセメントを圧入、地山との密着を図る(ソイルネイルも同様)。複数のルートパイルを組杭状に打込み、地盤を補強する

斜面安定の確保

土と構造物の形成

砂質土、粘性土

有機質土


パイルネット工法、パイルキャップ工法 上部構造物を杭で直接指示(杭頭を連結する) 

すべり破壊防止

周辺地盤の変形、沈下抑止

パイルスラブ工法
サンドコンパクションパイル工法 粘度地盤中に締め固めた砂杭や砕石杭を打設し補強する(圧密、締固め、補強の3原理を併せもつ) 地盤の強度増加、沈下低減、沈下促進、すべり破壊防止  粘性土、有機質土 
深層混合処理工法 強固な安定処理土による地中構造物の形成 すべり破壊防止、沈下抑止





1.土質及び基礎 (8)土の締固め



 盛土などの土構造の施工では、土に振動や静荷重を与えて締固めることによって所定の強度を確保する。土は、同じ締固めエネルギーを与えても、含水比によって締固め密度が異なる。



●締固め曲線

 土をある一定方向の方法で、含水比を変化させた土を締固めて得られた乾燥密度と含水比との関係を表す曲線。一定の締固めの方法で、土の含水比を増加させながら締固めたとき、乾燥密度が最大となるときの含水比を最適含水比、そのときの乾燥密度を最大乾燥密度と呼ぶ。また、土が飽和していると仮定すると、乾燥密度と含水比との関係はゼロ空気間隙曲線で表せる。最適含水比以降の締固め曲線は、ゼロ空気間隙曲線と同程度の傾きを示す。



土の乾燥密度と含水比との関係

締固め曲線

締固め曲線




●平板載荷試験

 地盤上に円形あるいは正方形の剛強な鉄板を置き、これに段階的に荷重を加えて得られる荷重―沈下関係から、その地盤の地盤係数や極限支持力等を求める試験。


 地盤係数K(kg/c㎥)は  K = q / y


 q : 沈下量 y (㎝)のときの荷重強度(kg/c㎡) と表される。



●C.B.R

 直径5㎝の円柱形ピストンを供試体表面に押し込んだとき、一定の貫入量に対する圧力と、標準材料に対する圧力の比で表す。主として、たわみ性舗装の設計に用いられる。




1.土質及び基礎 (7)斜面安定



 自然または人工斜面は、重力の影響を受けて破壊するが、水とか地震の影響も合併されて破壊を促進する。斜面破壊時には、内部のある面にせん断力を発生させる。このせん断応力が増大し、土のせん断強度以上になるとせん断破壊破壊が生じ、斜面のすべり破壊などの現象として現れる。

 すべりの種類は、円弧すべり、非円形すべり、複合すべり(並進すべり)及び直線すべりに分類される。

 安定解析方法として、単一土質による斜面では、su法(粘性土)、摩擦円法(全応力解析)及びテイラー安定図表(安定係数)が用いられることが多い。また、成層土や均一でないには、分割法(慣用法、ビショップ法、ヤンプー法)が用いられる。

 安定性の評価方法は、すべり土塊の作用モーメントと抵抗モーメントの比やすべり面沿いのすべろうとする力と、引き止めようとする力の比による安全率を求める。



斜面が崩壊する形態には、地層構成や斜面の形状により、さまざまなものがあり、代表的なものとして、

・直線的な斜面崩壊(直線すべり)

・円弧状の斜面崩壊(円弧すべり)


がある。




直線すべりイメージ
直線すべりイメージ
 風化などの軟らかい層が、直線的な基盤層に沿って移動する。

 




円弧すべりイメージ


円弧すべりイメージ




【円弧すべりの安定計算】

・円弧状のすべり面で形成される土塊を、複数の鉛直なスライスに分割する。

・各スライスの底面のせん断強さに由来する抵抗モーメント

・すべり土塊の滑動モーメント

・この2つのモーメントの比較から安定か否かを検討する。⇒“分割法”と呼ばれる。



 


1.土質及び基礎 (6)土圧



 土の高低直面を覆う壁体構造には、壁面に土塊からの土圧が及ぼされ、それを土圧という。土圧の2つの古典的理論は、クーロンとランキンによるものがある。クーロン理論は、壁体とある仮定したすべり面との間のくさび安定を考える。土のくさびと壁体との間の力は、くさびがすべり落ちるかすべり上がるときのくさびに作用するすべての力のつり合いから決められる。このときくさびは、極限つり合い条件に達すると仮定する。ランキン理論は、塑性つり合い状態に達するとき、せん断破壊が土塊全体に生じようとするときの土塊中の応力を考える。

 壁体が土塊から離れる変形を生じるときに土圧は、主働土圧と呼び、逆に土塊の方へ壁体が変形するときに土圧は受働土圧と呼ぶ。その中間的な位置として壁体が動かない状態での静止土圧がある。



●主働土圧・静止土圧・受働土圧

 

主働土圧
主働土圧
土が壁を押して移動する(土が主働的に移動)
 
静止土圧
静止土圧
土が移動しない
 
受働土圧
受働土圧
壁が土を押して移動する(土が受動的に移動)

 


 壁体が前方(裏込め土砂と反対方向)に変位すると土圧は次第に減少し、ある位置に変位が到達すると、裏込め土砂内のすべり面に生ずるせん断応力は塑性平衡状態に達する。この場合の土圧を主働土圧と呼ぶ。また、この逆に壁体が裏込め土砂の方向に変位して、裏込め土砂の応力状態が塑性平衡状態に達したときの土圧を受働土圧、壁が変位しないときの土圧を静止土圧と呼ぶ。




●クーロン土圧(砂質土)

 

 

クーロンの主働土圧
クーロンの主働土圧
A  主働土圧の合力
γ 土の単位体積重量
壁体の高さ
φ 土の内部摩擦角
σ 壁体と裏込め土との間の摩擦角
α 壁体背面が鉛直となす角
裏込め土表面の傾斜角



1)主働土圧

クーロン土圧_主働土圧


2)受働土圧

クーロン土圧_受働土圧



●ランキン土圧

 

1)主働土圧

ランキン土圧_主働土圧


2)受働土圧

ランキン土圧_受働土圧

 

 

 

●土圧係数

 ある深さでの鉛直方向の応力(σ)と水平方向の応力(σ)比を土圧係数という。土は、土のせん断強度(内部摩擦角、粘着力)を持っているので崩れることなどに抵抗することにより鉛直応力の方が水平応力より大きい。この比がある限界値を超えると土圧が生じる。土圧係数は、土のせん断強度によって決定される係数である。また、ある深さでの土圧は、水平応力の高さ積分により求まる。



●ネガティブフリクション

 軟弱地盤内に設置された支持杭が、地盤への荷重載荷(盛土、地下水排除)により粘性土の圧密が生じることにより下向きの杭周辺面摩擦力(負の摩擦力)が作用し、杭の破損につながる現象。



●群杭効果

 複数本の杭を持つ杭基礎は、杭間隔が杭径の2.5~3倍以内と狭い場合に群として重ね合わせ杭となり、1本当たりの杭鉛直支持力の低下や沈下が発生する場合がある。




1.土質及び基礎 (5)土の動的性質



●急速な荷重を受ける場合

 土に応力が加えられる割合(載荷速度)が大きくなることによって、土の変形に対する抵抗やせん断強さが増大する。これをひずみ速度効果という。



●繰返し応力を受ける場合

 土が繰返し応力を受けると、一般に

 ・圧縮強さの増大

 ・変形に対する抵抗の増大

 ・弾性係数の増大


 が生じる。このような減少を土の硬化減少という。



●液状化

 乾燥した砂に振動が加えられると、加振しない場合のせん断強度に比べて、せん断強度が低下する。さらに飽和砂の場合は加振によって過剰間隙水圧が発生して有効応力が減少する結果、せん断強度を失ってしまう。これを液状化という。実際の問題として、地震時におけるゆるい砂地盤のせん断強さが低下し、支持力を失うなどのため、地盤上の構造物に大きな被害をもたらす。




1.土質及び基礎 (4)せん断



 地盤に盛土したり、斜面上に荷重が作用するなどしたとき、土中内部にすべり破壊を起こす力(せん断応力τ)が発生する。それと同時に斜面がすべり破壊しないようにすべり面に有効に働く垂直応力の大きさに比例して抵抗する力(せん断抵抗)も発生する。このとき、せん断応力に抵抗する最大のせん断抵抗をせん断強さ s という。


土のすべり破壊



 せん断強さは、斜面の安定、支持力、土圧、杭の周面摩擦などの問題に関係する。また、固体粒子間のすべりに対する摩擦抵抗、変形に対する固体粒子の噛合いなどの性質が卓越する砂質土系の土とこの抵抗成分の割合が小さいかわりに、土粒子間の粘着力及び付着力などの性質が卓越する粘土系の土がある。土のせん断強度を表現するためには、土の破壊基準が必要であり、これについて室内や現場での試験が行われる。



●破壊基準

 土には引張力や曲げに抵抗する強さはほとんどないため、これらの要因を設計に取り入れられることはない。土は圧縮力のみに抵抗する(実際はせん断に対する抵抗)材料として取り扱っている。土の場合の圧縮力による破壊現象は、破断面が「すべり面(せん断面)」を形成し「せん断破壊」する。これは、土の構成因子の土粒子間の結合力が小さいためである。土質力学では「土の強度」とか「土の強さ」は、この「せん断に対する強さ」を考えている。

 土の破壊はほとんどせん断破壊であり、せん断強さの推定は重要である。クーロンの破壊基準は、土のせん断強度は直応力に比例する摩擦抵抗成分と直応力に無関係な粘着力成分よりなるとしている。


[クーロンの破壊基準]

 昔々クーロンという方がいらっしゃいました。クーロンさんは土木工事のため?粘土の強度を知りたいと思ったそうです。分厚い粘土板をせん断させるのに、どれだけの力が必要か計ったそうです。


クーロン



せん断応力を加えると、粘土にすべり面が形成されてすべり始める。このぎりぎりの時の応力が強度となる。粘土の上のおもりの量を増やすと、それに比例して強度も増加する。粘土の上におもりをどんどん載せると、せん断強度も比例的にどんどん強くなる。



クーロンの破壊基準
τƒ=c+σtanφ
τƒ せん断強度
σ せん断面上の直応力
c 粘着力
φ 内部摩擦角(せん断抵抗角)



[モールの破壊基準]

モールの破壊基準




[モール・クーロンの破壊基準]

モール・クーロンの破壊基準

モールの破壊基準はτƒ=ƒ(σ)で表されるもので、実現できるすべての応力円に対する包路線の式である。この包路線を直線に置き換えたものが、モール・クーロンの破壊基準であり、この破壊基準はせん断試験から強度常数(c、φ)を求めるために用いられる。



●せん断試験

 土のせん断強度や強度常数(c、φ)を求めるための試験。室内で行う試験と原位置試験とがある。


1)室内試験

 ・直接せん断試験(一面せん断試験)

 ・一軸圧縮試験

 ・三軸圧縮試験


2)原位置試験

 ・ベーン試験

  せん断時の条件のうち最も大きい影響をもつものは、供試体内の間隙流体の排出に関するもので、次の3つ種類がある。


 01)非圧密非排水せん断試験(UU)

 02)圧密非排水せん断試験(CU)

 03)圧密排水せん断試験(CD)



・室内土質力学試験のうち、せん断強度を試験する方法がある。


せん断強度試験一覧表
試験方法 適用土質 試験条件 得られる定数
一軸圧縮試験 粘性土

非圧密非排水(UU)

供試体への側圧ゼロの応力条件

一軸圧縮強さ(qu)

粘着力c=qu/2

変形係数Ε50

三軸圧縮試験 あらゆる土質

非圧密非排水(UU)

圧密非排水(CU)

圧密排水(CD)の条件がある

粘着力(c)

内部摩擦角(φ)

強度増加率

変形係数Ε50

直接せん断試験

(一面せん断)

あらゆる土質

非圧密非排水(UU)

圧密非排水(CU)

圧密排水(CD)の条件がある

粘着力(c)

内部摩擦角(φ)

強度増加率



・載荷直後―非圧密非排水条件(UU):地盤の圧密も進まず、荷重は、すべて土中に発生した過剰間隙水圧によって受け持たれ、せん断強度はそのまま。


・段階的な載荷―圧密非排水条件(CU):段階的な荷重により、最初の荷重で圧密を進行させ、土の強さがどれだけ増えたかを知ってから、次の荷重の安全性を知る。


・載荷後長時間経過―圧密排水(CD):載荷後長時間経過した場合、圧密も進行し、荷重は有効応力として土粒子間にすでに伝わっている。



●変形係数

 一軸圧縮試験から求めた応力ひずみ曲線を用いて変形係数を求める。変形係数は、応力ひずみ曲線のqu/2(qu:一軸圧縮強さ)点と原点とを結ぶ直線の傾度で表す。


変形係数式



変形係数E50



●鋭敏比

 粘土の一軸圧縮強度は、試料が乱されると減少する。試料の乱れによる強さの減少の程度を尺度として、鋭敏比:St を用いる。


 St=qu/qur

 

 qur:試料の含水比を変えずに練り返した試料の一軸圧縮試験の σ―ε関係より、ε=15%に至るまでの最大圧縮応力。



●ダイレイタンシー

 土のような粒条体は、せん断されると一般に伴って体積を変えようとする。この性質をダイレイタンシーという。



●間隙係数

 荷重によって土中に発生する過剰間隙水圧の量を主応力増分の関数として求めるための係数。三軸圧縮試験において非排水状態で最大主応力(軸圧)と最小応力(側圧)をそれぞれΔσ1、Δσ3だけ変化させた場合、それに応じる間隙圧の変化量Δuを測って


 Δu=B{Δσ3+A(Δσ1-Δσ3)}


 と表し、A、Bをスケプトンの間隙圧係数という。







1.土質及び基礎 (3)圧密


 土の圧縮の場合には、土粒子自体の圧縮性は無視されるほどのものであるため、水とか空気の占める間隙空間が圧縮されることに特化される。とくに粘性土では、間隙比が小さいため、圧縮力を受けたとき水の排水が妨げられ、荷重に相当する部分が過剰間隙水圧に変わり、排水が許されてもこの過剰間隙水圧の消散に長い時間がかかり、それが時間的な遅れを生じさせる。このような過程を圧密という。


①土に圧縮力を加える

②圧縮=力の作用方向に縮む

③_Ⅰ間隙の体積の減少で圧縮が生じる

→④_Ⅰ機械的な繰返しの力で間隙中の空気を追い出す・・・締固め

→④_Ⅱ一定の外力によって長時間かかって間隙水が追い出されて圧縮する・・・圧密


③_Ⅱ形状の変化で圧縮が生じる

→④せん断変形



●テルツアギー理論

 圧密とは、透水度の低い土の上に築造された構造物の重量や、土の自重のために土中の水分が時間的遅れを伴いながら排出されるのにつれて、土が徐々に圧縮される現象をいう。この圧密現象を説明するのによく用いられるのがテルツアギーの圧密モデルであり、次のような仮定のうえに成立している。


①土は全く均質である。

②土粒子の間隙は常に完全に飽和されている。

③土中の水分は一軸的に排出され、かつダルシーの法則が完全に成立する。

④土の圧縮も一軸的に行われる。

⑤ある種の土の性質は、土の受ける圧力の大きさにかかわらず一定である。

⑥間隙比―圧力の関係は理想的に直線化できる。


この条件をもとに

テルツァーギー理論

Cv 圧密係数
U 過剰間隙水圧
時間
深さ


を導いている。



●圧密試験

 土の圧密特性(圧縮性、透水性)を調べる試験。測定内容は


①荷重―圧縮量関係(e―logP曲線)

 Cc(圧縮指数)の推定

②時間―圧縮量関係(√t法、曲線定規法、logt法)

 Cv(圧密係数)の推定


 試験方法は土の供試体を円筒体に入れて側面を拘束し、軸方向にはポーラスストンを通して排水を許しながら圧縮する。



●沈下量の計算

 沈下量Sは

沈下量の計算

2H 圧密土層厚
e0 構造物築造前の間隙比
e1 構造物築造後の間隙比
P0、P1 それぞれe0、e1に対する圧密応力



●沈下速度の計算

 圧密がある程度進むのに要する時間 t は

沈下速度の計算



 


1.土質及び基礎 (2)土中の透水



●ダルシーの法則

 水で飽和されている土の中では、水頭差に応じてダルシーの法則に従う浸透流が生ずる。


水の流れ


 水中に水位差があれば、水は土の間隙をぬって流れる。水位差(水頭差)hが大きくなれば、大きな水圧がかかる。この水位差に対して、土試料の長さ l で割ると傾きが計算される。この傾きが動水勾配 i と呼ばれている。


 動水勾配 i と、土試料中を流れる流速 v との間には、水の流れが層流であるかぎり比例関係が成り立つ。比例定数を k すると


  v=ki [cm/s]


となる。この関係をダルシーの法則という。



流れが層流であるとき

  Q=v・A=k・i・A

  i=Δh/Δl


Q 流量(cm3/sec)
A 透水断面積(c㎡)
透水係数(㎝/sec)
動水勾配
Δl 透水長(cm)
Δh 透水長Δl を通過するときの損失水頭(cm)



●透水係数

 透水係数は、ダルシーの法則の k で、土粒子の大きさ、間隙比等によって変化する。例えば砂は間隙が大きいので速度が速くなるため透水係数も大きく、逆に粘土は間隙が小さいので速度が遅くなるため透水係数が極めて小さい。


土の透水係数




●クイックサンド現象

 上向き浸透流が限界動水勾配以上の動水勾配をもつと、土砂は水とともに攪乱され支持力を失う。この現象をクイックサンド現象といい、噴砂を伴う場合をボイリングという。

 クイックサンドが激しくなり、小さな土粒子が押し動かされていくとついに水みちができ、土構造物の破壊に至ることがある。これをパイピング現象という。


クイックサンド現象





1.土質及び基礎 (1)土の基本的性質



土の構造

 土は①単粒構造、②蜂巣構造、③綿毛構造のような形態をとる。いずれも土の三要素は、空気、水、土粒子である。土粒子はいろいろな粒径を持った集合体から骨格を形成しており、その間を水と空気が満たしていることが基本である。しかし、それらの割合によって土の性質はさまざまに変化することになり、現在の土の状態や強度または元来持っている素質などを知るうえでは、重要なパラメーターとなる。

 土の基本的性質を知るための土質試験は、含水量試験、土粒子の密度試験、湿潤密度試験があり、これらを測ることによって、土の三要素の関係を知ることができる。



土の構成

土の構成


土粒子の比率 Gs=ρs/ρw=(Ms/Vs)/(Mw/Vw)
含水比 w=Mw/Ms×100(%)
湿潤密度 ρt=M/V
乾燥密度  ρd=Ms/V 
間隙比 e=Vv/Vs 
間隙率  n=Vv/V×100(%) 
飽和度  Sr=Vw/Vv×100(%) 
相対密度  Dr=(emax-e)/(emax-emin) 
  emax:最もゆるい状態の間隙比
  emin:最も密な状態の間隙比





●土の粒度

 土粒子はその粒径によって礫、砂、シルト、粘土、コロイドに分類している。土の粒度分布は、粒度試験を行い粒径加積曲線によって表している。この粒度曲線が幅広く分布する場合には、「粒度が良いもの」、ある狭い範囲の粒径に集中した直立型曲線の場合には、「粒度が悪い」といわれている。通過質量百分率60%、30%、10%に対応する粒径D60 ,D30 ,D10を用いて、粒度を定量的に示す係数がある。


均等係数 Uc:曲線の傾きを表す。

 Uc=D60/D10



均等係数 U’c:曲線のなだらかさを示す。

 U’c=(D302/(D10×D60



土の粒径分類
土の粒径分類





●コンシステンシー

 コンシステンシーとは、土の流動または変形に対する抵抗の度合いを意味する。それを知るための土質試験は、液性限界試験、塑性限界試験、(収縮限界試験)がある。それぞれの土の状態の変化に対する含水比を求める試験であるが、特に細粒度(シルト・粘土)の特性に大きな係わりを持ち、それぞれの値やそれによって得られる指数は、工学的な性質の把握に利用され、粘性土の分布や圧密定数の推定などの活用性もある。



コンシステンシー限界
コンシステンシー限界
塑性指数 Ip=WL-Wp(%)
コンシステンシー指数 I=(WL-W)/Ip
液性指数 IL=(W-Wp)/Ip




・液性限界

 土が液状体と塑性体の境界含水比を指す。この状態では含水比が多く、一定の形を保つことができない。この液性限界状態になるとせん断抵抗力はほとんど消滅する。


・塑性限界

 塑性体から半固体の境界含水比。この状態では、せん断抵抗力が強く、締固めもよく効く状態にあたる。


・収縮限界

 半固体から固体の境界含水比。土を飽和させてから乾燥させると、水分の蒸発に従い、次第に土の体積が減少していく。体積の収縮はある限界に達すると、いくら含水量が減少しても体積が変わらない含水比が見つけられる。この含水比を収縮限界という。


・塑性指数(Ip)

 土の塑性状態にある含水比の範囲をいう。Ip=WL-Wpにより求められる。IpとWLによって作られた塑性図を用いることで粘性土の土性分類を行う。粘性土といっても、粘土粒子のほかにシルトや砂を含んでおり、粘土粒子が多くなるほどWLは高くなり、逆に、シルトや砂を含むようになるとWLは低くなる。粘土分が多くなれば塑性指数は広くなる。


・コンシステンシー指数(Ic)

 液性限界と自然含水比との差を塑性指数で割った値。自然含水比が、塑性限界に近づけばIcは1に近くなり、土は安定した状態にある。一方、0に近づけば液性限界に近いこととなり不安定な状態と判断され、乱すことにより強度の著しい低下が予測される。コンシステンシー指数は1に近いほど大きい値であるといえる。コンシステンシー指数が大きいほど安定した土ほど、液性になりにくく流動に対する抵抗の度合いが大きいといえる。



・液性指数

 自然含水比と塑性限界の差を塑性指数で割った値で、コンシステンシー指数と相反する関係にあり IL+I=1が成り立つ。1に近いほど液性限界に近いといえ、不安定土質と評価する。



●土の分類

 土の工学的分類としては、①粒度分類法、②改訂PR法(AASHO法)、③統一土質分類法、④日本統一土質分類法がよく用いられている。




 


Ⅳ.補修・補強 11)補強工法の選定 【単純桁橋の主桁に適用する補強】



●連続繊維シート接着工法は、コンクリート部材の主として引張方向や斜め引張方向に、連続繊維を1方向あるいは2方向に設置して接着し、既設部材と一体化させることにより必要な性能の向上をはかる工法である。補強効果として、繊維の引張力によるひび割れ拘束効果、耐荷性能の向上効果が期待できる。主桁の曲げモーメントによる鉄筋の作用応力に対しても低減効果がある。



●連続繊維シートを主桁側面の斜め引張力作用方向に適用することにより、せん断に対して補強効果がある。



●外ケーブル工法は、緊張材を主桁の外側に配置し、定着部あるいは偏向部を介して部材にプレストレスを与えることにより、曲げおよびせん断補強をはかる工法である。局部的な補強より、構造系の変更、断面力の改善を目的として作用されることが多い。疲労の原因となる変動荷重による断面力の影響も低減できる。



●橋桁の振動やたわみの大きさは、桁の曲げにくさ(剛性)に関係する。桁の剛性は断面寸法ならびに弾性係数の増加とともに増大する。外ケーブル工法は、桁の断面形状や弾性係数、剛性そのものを改善するものではない。




Ⅳ.補修・補強 11)補強工法の選定 【道路橋に対する補強工法の選定】



●道路橋床版の上面増厚工法は、既設床版と増厚コンクリートとの一体化により床版厚の増加をはかって押し抜きせん断耐力を向上させるもので、曲げ耐力の向上も期待できる。ただし…防水シートを設置した後に増厚をしても既設床版と一体化できないので十分な補強効果は得られない。防水層は増厚を施工した後、増厚部と舗装との間に設置する。



●連続繊維シート接着工法は、コンクリート部材の引張応力が作用する面での引張抵抗を向上する目的で用いられる。



●外ケーブル工法は、緊張材をコンクリート部材の外部に配置してプレストレスを導入することにより、部材の曲げおよびせん断補強をする工法である。



●桁下面の鋼板接着工法は、コンクリート部材の引張抵抗を補強する目的で用いられる。桁のせん断耐力を向上させるには、引張材は桁のほぼ全高にわたって配置する。鋼板接着で補強効果を得るためには桁側面に接着する必要がある。




Ⅳ.補修・補強 11)補強工法の選定 【劣化機構による補強工法の選定】



●塩害を受けて耐荷力が低下した梁部材では、鋼材が腐食して引張材が不足している状態になっているため曲げ引張に対する補強が必要であり、炭素繊維やアラミド繊維による連続繊維補強材を用いた外ケーブル工法でプレストレスを導入する方法も効果的である。コンクリートの補強材として鉄筋を用いると再び塩害を受けるおそれがあるため、このような耐食性にすぐれた補強材を用いるのがよい。



●コンクリート床版の耐荷力不足に対しては曲げ補強が必要であり、鋼板を引張材として補強する鋼板接着工法は効果的である。



●柱のじん性を向上させる場合、コンクリートの横方向(材軸直角方向)の変形を拘束する巻立て工法が適しており、膨張材をコンクリートに混入すると既存柱との一体化が期待できる。



●火災により大きな被害を受けたコンクリートにおいては、爆裂やセメント水和物の変質でコンクリートの品質がもろくなっており、鉄筋も高熱を受けて品質が低下している可能性が高い。劣化したコンクリート全体の品質改善や耐荷力の補強などが必要である。




Ⅳ.補修・補強 11)補強工法の選定 【補修・補強工法の選定の考え方】



●舗装コンクリートのすりへりに対しては、耐力や剛性を補強すえうということでなく、舗装面の段差解消、雨水による乱反射の防止、すべり摩擦の維持等、走行性や安全対策上の観点からの補修(修復)が主体となる。



●床板の増厚工法における新旧の部材界面によらず、プレキャストコンクリート構造部分の接合も含めて、コンクリート部材を接合して一体挙動をさせるためにはせん断力伝達についての配慮が重要である。床版の増厚工法では旧部材の表面にショットブラストやサンドブラスト、目荒し等を実施している。



●振動障害や過大な変形を生じている部材では、剛性を高めることが補強のポイントである。剛性を高めるためには、断面高さを増すのが最も効果的で、次には部材幅を増やすことを考えたコンクリートの増打ちによる断面増大が有効である。その他に、鋼材接着工法などの補強法においても剛性は高まる。



●たわみの低減のための補強は、曲げ耐力を増加することでなく、曲げ剛性を高めることが基本となる。そのため、コンクリートの増打ちによる断面増大や鋼板接着工法や増桁工法(支店間を短くする)が有効である。




Ⅳ.補修・補強 10)外ケーブル工法 【PC桁の補強に適用する外ケーブル工法】



●桁の剛性はEI(E:コンクリートのヤング係数、I:桁の断面二次モーメント)で表される。外ケーブル工法によるプレストレスは桁に外力として作用するものであり、桁の断面寸法を増加させたりあるいはコンクリートの品質(ヤング係数など)を改善するものではない。プレストレスを導入しても桁の剛性が向上するものではない。



●外ケーブル工法では、外ケーブルの伸びた量(縮もうとする量)に相当する力がプレストレス力として桁に導入されるため、定着部がケーブルの縮む方向に変位すると、その分プレストレスが減少する。そのため、定着部にはその変位が小さくなるように、弾性係数が高く、収縮の小さいコンクリートを使用するのがよい。



●プレストレスは桁断面に軸圧縮力(桁の長軸方向の圧縮力)として作用する。軸圧縮力が作用する場合、断面欠損部分は他の断面に比べて断面積が小さく、図心位置も違うため、力のかかり方が他の断面と異なることになるので、断面欠損部分は修復しておくのがよい。



●外ケーブル工法は、プレストレスによって負の曲げモーメント(桁が上方にたわむような曲げモーメント)を付加して、荷重による設計曲げモーメントを低減させることを目的とする。単純桁の設計曲げモーメントはスパン全体にわたって正であるため、支点近傍から外ケーブルによるプレストレスを作用させるのがよい。