2011.03.07(月) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●連続繊維シート接着工法は、コンクリート部材の主として引張方向や斜め引張方向に、連続繊維を1方向あるいは2方向に設置して接着し、既設部材と一体化させることにより必要な性能の向上をはかる工法である。補強効果として、繊維の引張力によるひび割れ拘束効果、耐荷性能の向上効果が期待できる。主桁の曲げモーメントによる鉄筋の作用応力に対しても低減効果がある。
●連続繊維シートを主桁側面の斜め引張力作用方向に適用することにより、せん断に対して補強効果がある。
●外ケーブル工法は、緊張材を主桁の外側に配置し、定着部あるいは偏向部を介して部材にプレストレスを与えることにより、曲げおよびせん断補強をはかる工法である。局部的な補強より、構造系の変更、断面力の改善を目的として作用されることが多い。疲労の原因となる変動荷重による断面力の影響も低減できる。
●橋桁の振動やたわみの大きさは、桁の曲げにくさ(剛性)に関係する。桁の剛性は断面寸法ならびに弾性係数の増加とともに増大する。外ケーブル工法は、桁の断面形状や弾性係数、剛性そのものを改善するものではない。
2011.03.07(月) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●道路橋床版の上面増厚工法は、既設床版と増厚コンクリートとの一体化により床版厚の増加をはかって押し抜きせん断耐力を向上させるもので、曲げ耐力の向上も期待できる。ただし…防水シートを設置した後に増厚をしても既設床版と一体化できないので十分な補強効果は得られない。防水層は増厚を施工した後、増厚部と舗装との間に設置する。
●連続繊維シート接着工法は、コンクリート部材の引張応力が作用する面での引張抵抗を向上する目的で用いられる。
●外ケーブル工法は、緊張材をコンクリート部材の外部に配置してプレストレスを導入することにより、部材の曲げおよびせん断補強をする工法である。
●桁下面の鋼板接着工法は、コンクリート部材の引張抵抗を補強する目的で用いられる。桁のせん断耐力を向上させるには、引張材は桁のほぼ全高にわたって配置する。鋼板接着で補強効果を得るためには桁側面に接着する必要がある。
2011.03.07(月) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●塩害を受けて耐荷力が低下した梁部材では、鋼材が腐食して引張材が不足している状態になっているため曲げ引張に対する補強が必要であり、炭素繊維やアラミド繊維による連続繊維補強材を用いた外ケーブル工法でプレストレスを導入する方法も効果的である。コンクリートの補強材として鉄筋を用いると再び塩害を受けるおそれがあるため、このような耐食性にすぐれた補強材を用いるのがよい。
●コンクリート床版の耐荷力不足に対しては曲げ補強が必要であり、鋼板を引張材として補強する鋼板接着工法は効果的である。
●柱のじん性を向上させる場合、コンクリートの横方向(材軸直角方向)の変形を拘束する巻立て工法が適しており、膨張材をコンクリートに混入すると既存柱との一体化が期待できる。
●火災により大きな被害を受けたコンクリートにおいては、爆裂やセメント水和物の変質でコンクリートの品質がもろくなっており、鉄筋も高熱を受けて品質が低下している可能性が高い。劣化したコンクリート全体の品質改善や耐荷力の補強などが必要である。
2011.03.07(月) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●舗装コンクリートのすりへりに対しては、耐力や剛性を補強すえうということでなく、舗装面の段差解消、雨水による乱反射の防止、すべり摩擦の維持等、走行性や安全対策上の観点からの補修(修復)が主体となる。
●床板の増厚工法における新旧の部材界面によらず、プレキャストコンクリート構造部分の接合も含めて、コンクリート部材を接合して一体挙動をさせるためにはせん断力伝達についての配慮が重要である。床版の増厚工法では旧部材の表面にショットブラストやサンドブラスト、目荒し等を実施している。
●振動障害や過大な変形を生じている部材では、剛性を高めることが補強のポイントである。剛性を高めるためには、断面高さを増すのが最も効果的で、次には部材幅を増やすことを考えたコンクリートの増打ちによる断面増大が有効である。その他に、鋼材接着工法などの補強法においても剛性は高まる。
●たわみの低減のための補強は、曲げ耐力を増加することでなく、曲げ剛性を高めることが基本となる。そのため、コンクリートの増打ちによる断面増大や鋼板接着工法や増桁工法(支店間を短くする)が有効である。
2011.03.07(月) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●桁の剛性はEI(E:コンクリートのヤング係数、I:桁の断面二次モーメント)で表される。外ケーブル工法によるプレストレスは桁に外力として作用するものであり、桁の断面寸法を増加させたりあるいはコンクリートの品質(ヤング係数など)を改善するものではない。プレストレスを導入しても桁の剛性が向上するものではない。
●外ケーブル工法では、外ケーブルの伸びた量(縮もうとする量)に相当する力がプレストレス力として桁に導入されるため、定着部がケーブルの縮む方向に変位すると、その分プレストレスが減少する。そのため、定着部にはその変位が小さくなるように、弾性係数が高く、収縮の小さいコンクリートを使用するのがよい。
●プレストレスは桁断面に軸圧縮力(桁の長軸方向の圧縮力)として作用する。軸圧縮力が作用する場合、断面欠損部分は他の断面に比べて断面積が小さく、図心位置も違うため、力のかかり方が他の断面と異なることになるので、断面欠損部分は修復しておくのがよい。
●外ケーブル工法は、プレストレスによって負の曲げモーメント(桁が上方にたわむような曲げモーメント)を付加して、荷重による設計曲げモーメントを低減させることを目的とする。単純桁の設計曲げモーメントはスパン全体にわたって正であるため、支点近傍から外ケーブルによるプレストレスを作用させるのがよい。
2011.03.07(月) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●外ケーブル工法とは、緊張材をコンクリートの外部に配置し、定着部あるいは偏向部を介して部材に緊張を与えることにより、必要な性能の向上を図る工法である。プレストレスを導入することにより、コンクリート橋の曲げせん断補強を目的とする補強方法で、構造物の局部的な補強よりは、むしろ構造系の変更、断面力の改善を目的として採用されることが多い。
●外ケーブル工法の特徴としては、①補強効果が力学的に明確である。、②偏向部をせん断補強部に設置し、外ケーブルの鉛直分力を考慮することにより、設計せん断力を軽減できる。、③補強土の維持・管理が比較的容易。、④基本的に交通規制を必要としない。、⑤コンクリートの強度不足や劣化に対しては、効果を期待できない。、⑥外ケーブルによりプレストレスを導入しても、剛性は向上しない。などがある。
●PCT桁橋および箱桁橋の曲げ補強に関しては、外ケーブル工法を適用した事例も多く、補強効果が期待できる。PC連続合成桁橋や多種版桁橋の橋軸方向に対する外ケーブル工法による補強は、設計的にはT桁橋や箱桁橋と同様に補強可能であるが、研究報告および試験施工等が少なく、過去における実施例もないことから、適用する場合は十分な検討が必要となる。
●プレテンション桁橋は、桁高が低く既設PC鋼材配置等により定着部の設置位置に制約が多いこと、PC鋼材の偏心量を大きくできないことなどから、適用する場合は十分な検討が必要となる。
2011.03.07(月) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●じん性改善を目的とする場合、曲げ耐力を大幅に変化させずに、既設コンクリートの横方向変形を拘束するように補強するのが基本である。鋼板を基礎フーチングまで伸ばして定着すると曲げ耐力とせん断耐力との差が小さくなって変形能力が低下することになり、じん性改善に反することになる。
●耐力増大を目的とする場合、補強材が既設断面と一体となって軸力および曲げに抵抗するように補強することが重要であり、鋼板巻立ての場合には、鋼板と既設コンクリートとの間を無収縮モルタルなどで隙間なく充てんする必要がある。
●せん断耐力の増大を目的とする場合、補強材は帯鉄筋(せん断補強鉄筋)方向に配置する。連続繊維シート巻立て工法の、繊維の方向は軸方向鉄筋に直角な方向と一致させる。
●じん性改善を目的とする場合、既設コンクリートの横方向の変形を拘束してコンファインド効果が期待できる補強を行う。補強効果はコンクリートの横方向変形を拘束する程度、拘束補強材の剛性に依存する。
2011.03.05(土) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●炭素繊維シートの成形板工法は、炭素繊維シート数層を樹脂で貼り合わせて成形したパネルを、柱で囲むように接合して巻立てる工法である。シート貼り工法は、繊維シートを既存コンクリートに直接巻き立てる工法で、いずれも巻立て補強工法である。
●巻立て工法は、既存部の周囲に配置した補強材と既存部材とを一体化させて耐荷力などの向上をはかる補強工法であり、鋼板巻立て工法の場合には既存部との隙間をモルタルや樹脂で充てんする必要がある。
●巻立て工法は、既存部の周囲に補強材を配置する工法であり、既存コンクリートの横方向(軸直角方向)の変形を拘束するコンファインド効果により曲げ靭性の向上に有効である。また、補強材を柱の帯鉄筋と同一の方向に巻き立てるため、せん断耐力の向上にも有効である。
●鉄筋コンクリート巻立て補強工法は鉄筋コンクリートで柱の周辺を巻立て補強する工法である。この方法で柱の軸耐力の向上をはかる場合には、増大させた断面の鉄筋(軸方向鉄筋)を十分定着させてスムーズな応力伝達が行えるようにする必要がある。
2011.03.05(土) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●鋼板接着工法とは、コンクリート部材の主として引張応力作用面に鋼板を取付、鋼板とコンクリートの空隙に注入用接着剤を圧入し、コンクリートと接着させて既設部材と一体化させることにより、必要な性能の向上を図る工法である。
この工法は、主としてコンクリート部材の引張応力面に鋼板を接着させ、鋼板に引張材としての効果を期待するもので、曲げおよびせん断補強に適用できる。
●コンクリート面と鋼板との隙間に注入用接着剤を圧入することで、ひび割れ中にも注入材が浸透し、ひび割れの開閉を拘束する効果も期待される。一般的に注入材としてエポキシ樹脂接着剤が用いられている。
●従来、鋼橋RC床版の補修方法として広く用いられていたが、最近では、コンクリート橋の橋軸方向の正曲げに対する補強方法として、一般に短冊状の鋼板を接着して補強が行われている。箱桁等の側面に鋼板を接着することにより、せん断補強に対する効果も期待できる。
●鋼板RC床版については、床版下面を接着することにより曲げ補強と押し抜きせん断補強に対する効果が期待できる。ただし、既設コンクリートの劣化、強度不足が著しい場合、およびひび割れが進行している場合などには、鋼板と既設コンクリートの一体化が不十分で所定の補強効果が得られないため、事前に適切な補修を行うことを検討する必要がある。
2011.03.05(土) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●増厚工法は、増厚材を既設床版と一体化させることにより床版断面を厚くし、曲げ耐力の向上あるいは押し抜きせん断に対する耐荷性の向上を目的とするものである。
●増厚工法は、ひび割れが貫通し、床版の連続性が損なわれている場合、既設床版と増厚材の一体化が不十分となり、所定の補強効果が得られない。
●疲労による床版の劣化は、ひび割れ面の開閉とそれに伴うせん断耐力の低下によって進行する。この劣化対策として増厚工法を採用する場合には、下面増厚工法ではひび割れ面の接着効果は期待できず、せん断耐力の向上は上面増厚工法の補強効果として期待できる。
●床板の押し抜きせん断耐力は、床版断面の厚さが大きいほど、せん断強度が高いほど大きくなり、強度の高いコンクリートを用いた上面増厚工法は押し抜きせん断耐力の向上に効果的である。
●上面増厚材と既設床版とは密着させて一体化させなければならない。中間に防水層などがあると一体化が不十分になる。また、防水層は雨水などの橋面水を床版コンクリートに浸透させずに排水するものであり、舗装直下に設けるのが効果的である。
2011.03.05(土) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●沿岸部の道路橋でさび汁を伴い、かつ壁式高欄の主筋方向と同じ鉛直方向にひび割れが発生している場合、鉄筋の塩害腐食による変状と考えられる。この場合、劣化因子の除去と今後の侵入遮断を目的とした対策が相応しい。
●つらら状の析出物は、コンクリートに浸透した酸性の水分にセメント中の石灰分が溶解して浸み出したものと判断され、特に工場地帯では排煙がもたらす酸性雨の影響が強いと考えられる。この場合、雨水の浸透を防ぐ対策が必要である。
●寒冷地においては、凍害によるコンクリートの劣化を常に想定しておく必要がある。鉄筋までのひび割れと脆弱部分が認められた場合は凍害による変状と考えられ、鉄筋までのひび割れは進展期の後半と判断される。この場合、劣化速度の抑制や劣化部分の除去などの対策が必要である。
●温泉地帯にある構造物の地盤との境界においては、地盤や地下水、地表水などからの硫酸塩などが濃縮しやすく、化学的侵食を受けやすい。劣化が進行している場合には、劣化因子の除去ならびに今後の劣化因子の遮断が必要である。
2011.03.05(土) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●コンクリートが500℃に熱せられるとその圧縮強度は1/2以下に低下するが、受熱温度が500℃以内であれば、被災後ある期間を経ると再使用に耐えられる状態まで強度は復元するといわれている。一方、鋼材に対する高温加熱の影響はコンクリートに比べて小さく、500℃~600℃であれば、常温にまで冷却した後には高温履歴の影響はないとされている。しかし、鉄筋とコンクリートの付着強度は、500℃で1/4に低下するともいわれている。これらを総合的に判断し、コンクリートを再使用できる安全限界温度は、強度の2/3を確保できる500℃程度と考えられている。
コンクリートは500~580℃の加熱で、コンクリート中の水酸化カルシウム(Ca(OH)2)が熱分解し、アルカリ性が低下する。このため、pHを測定することにより、受熱温度が安全限界温度付近に達した範囲をおよそ把握することができる。
一方、火害状況と補修・補強等の要否の関係については、かぶりコンクリートの受熱温度が500℃以下で、ひび割れや爆裂が軽微な状態であれば、補修程度の対応で済む場合もある。しかし、数mm幅のひび割れや鉄筋の露出が認められ、主筋との付着に支障が及んでいると判断される場合は、適切な補強が必要となる。
●コンクリート自体に被害がない場合、美観回復やにおい封じ込めを目的とした補修を行うことで問題はない。
●微細なひび割れが発生していても、中性化深さがごく表層のみの場合は、美観回復あるいは中性化の進行、または鉄筋腐食の抑制を目的とした表面被覆による対応は可能である。
●中性が深さがかぶり部分のみである場合、コンクリートの劣化は鉄筋位置までは達していないと考えられる。その場合、必ずしも構造的な補強を必要とするものではなく、断面修復や劣化因子の遮断や美観回復を目的とした表面被覆を適用できる。
●軸に直交する数mm幅という大きなひび割れが多数発生している場合、コンクリートや鉄筋は構造機能にまで影響を受けている危険性がある。この場合、ひび割れ補修程度の対応では不十分であり、耐荷重や変形能力および耐久性の改善を目的とした補強を施す必要がある。
2011.03.05(土) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●凍害劣化に対する補修を行う際には、劣化したコンクリートを除去した上で、補修後の水分の侵入を抑制できる材料、工法を選定することが肝要である。
●ポップアウトによる劣化の場合には、コンクリート自信は健全であるため、ポップアウト部分にポリマーセメントモルタルを充てんして断面修復をした上で、パラペット全面に防水形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材を塗布して吸水防止することは適切な対策である。
●軽微なスケーリングが生じた場合には、まずスケーリング部分を除去して、水分の侵入を防ぐ樹脂系やポリマーセメント系の材料で表面被覆を行うのが適切である。
●一部に浮きを伴った網目状ひび割れが発生している状況では、まずはく離している劣化部分を除去した後に、ポリマーセメントモルタルなどでひび割れ補修、断面修復を行う必要がある。そして、補修後の水分を抑制するために防水性と柔軟性をもった表面被覆材でパラペット全面を表面被覆するのが望ましい。
2011.03.05(土) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●アルカリ骨材反応は発生しているが、外観上の変状(膨張およびそれに伴うひび割れ)が見られない状態は潜伏期にあたる。潜伏期における補修工法としては表面被覆工法あるいは含浸材塗布工法がよく、表面からの水分の侵入を抑制することが望まれる。シラン系含浸材塗布工法はコンクリート中への水分の浸透を抑制する適切な工法である。
●アルカリ骨材反応による膨張によって微細なひび割れが発生し、変色やゲルの滲出が見られる状態は進展期にあたる。この期においては劣化因子の遮断を目的とした表面被覆工法や含浸材塗布工法がよい。
●ひび割れが進展し、本数、幅および密度が増大する状態の加速期においては、水分を遮断することを目的とする表面被覆工法や含浸材塗布工法、ひび割れからの腐食性物質の侵入防止のためのひび割れ補修工法(表面塗装工法(ひび割れ幅0.2mm以下)、ひび割れ注入工法(幅0.2mm以上)、充てん工法(ひび割れ幅0.5mm以上))を施す。エポキシ樹脂注入材は、防水性および耐久性を向上させるが、躯体の一体化をはかることも可能である。コンクリートやモルタルとの接着性のよいもの、低粘度で伸び能力の大きいものがよい。
●ひび割れ幅や密度が増大し、腐食が進行し、部材の耐荷力が低下している状況は劣化期に相当する。この期においては耐荷力や変形性能の改善のために補強が必要で、補強工法としては、鋼板接着工法やFRPないし鋼板巻立て工法などが用いられる。
2011.03.05(土) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●中性化深さが、鉄筋までの中性化残りが十分にある場合でも、鉄筋位置の塩化物イオン量が腐食発生限界値(1.2kg/㎥)を超えている場合は、塩化物イオンは鉄筋位置よりも内部へと侵入しており、内部の鉄筋腐食が進行していると考えられる。そのような状況下において、コンクリート中の鉄筋の腐食反応を確実に停止させられる電気防食工法は効果的な補修工法と考えられる。
●塩害に対する補修工法である脱塩工法は、塩化物イオンが除去できるのは基本的にかぶりの部分である。たとえこの部分の塩化物イオンが除去できたとしても、鉄筋位置よりも内部に侵入していた塩化物イオンが発生限界値を超えていた場合、再配分を生じる。鉄筋は依然として腐食境界にとどまるため、すでに深部まで高濃度の塩分環境にある場合、脱塩工法は効果的な補修工法とは考えられない。
●鉄筋位置の塩化物イオン量が限界量以下の場合でも、かぶり部分がすべて中性化をしている場合、腐食が開始する進展期にあると考えられる。この場合、中性化に対する補修工法を選択する。コンクリートにアルカリ性溶液を強制的に浸透させる再アルカリ化工法が効果的である。
●鉄筋位置までの中性化残りが十分にある場合で塩化物イオン量が限界量以下の場合、鉄筋は発せい限界に達していないと考えられる。この状況の場合、腐食グレードは低く、性能低下もないと判断できるため、標準的な工法として表面被覆工法を予防的に実施することはよいと考えられる。
2011.03.04(金) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●塩害にによる劣化過程は、潜伏期、進展期、加速期、劣化期に分類され、どの段階にあるかは、コンクリート中の塩化物イオン濃度や併用期間などによって判断する。この劣化程度の段階では、鉄筋の腐食程度や、ひび割れによるコンクリートの劣化程度も異なるため補修工法も異なる。
●マクロセル腐食流電は、鉄筋が埋設されたコンクリートの腐食部と健全部に生ずる自然電位の差によって生じる。腐食部と健全部間でマクロセル腐食を考慮した補修工法を選択しなければならない。
●コンクリート中のアルカリ金属イオンが、通電により陰極側の鉄筋近傍に集まり高濃度になることや、カソード反応により鉄筋近傍でOH-が生成することから、アルカリ骨材反応による膨張促進が懸念される。電気防食工法の適用にはアルカリ骨材反応による残存膨張性を考慮しなければならない。
●表面被覆工法を施してもコンクリート内部では塩化物イオンが移動して鉄筋周りで高濃度になる可能性があることと、コンクリート内部に十分な酸素と水があれば腐食は進行する。
2011.03.04(金) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●柱の比較的大きい豆板(ジャンカ)は断面欠損であり、この部分のコンクリートを除去して修復する。
●表面の比較的大きい気泡跡は構造強度に影響することはないが、美観と一部耐久性にとって不都合であるため、気泡跡にポリマーセメントモルタルを充てんするのはひとつの方法である。
●耐力壁のコールドジョイント部における0.5mm幅の縁切れは、表面のゴム系材料によるシーリングのみでは一体化がはかれない。また、中性化による内部鉄筋の腐食の進行に伴う劣化の促進も考えられるので、壁厚方向全面の一体化を対策として取り上げる必要がある。
●砂すじは表面に発生するもので耐力に影響することはないので、ワイヤーブラシでケレン清掃後、表面にポリマーセメントモルタルを塗布する等の処理でよい。
2011.03.04(金) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●塩化物イオンの浸透を抑制する目的で表面塗布工法を用いる場合に、その被覆材は劣化要因の遮断性に加えて、弾力性を有し、ひび割れ追従性にすぐれた材料が用いられる。
●中性化したコンクリートの補修工法として軀体に含浸処理する方法がある。経年劣化したコンクリートはコンクリート成分の溶出や乾燥によって透水性が大きくなり、溶液が浸透しやすい。この性質を利用して、浸透性プライマー、けい酸ナトリウムやけい酸リチウム等のけい酸アルカリを含浸させる。けい酸アルカリ類は強度や密実さの改善に加えて、コンクリートのpH回復にも効果がある。
●塗膜防水材を用いた表面被覆工法では外部からの水分の侵入に対しては効果があり、炭酸ガスの侵入も防ぎ、中性化の進行を抑制する効果がある。コンクリート中のアルカリを回復する効果はない。
●断面修復工法は、はく落して断面欠損した場合や劣化・損傷した部分を取り除いて断面修復をする場合に適用される。ポリマーセメントモルタルは普通セメントモルタルに比べて、①曲げ引張強度と伸び能力が大きい、②防水性がよい、③乾燥収縮が小さい、④既設部材との付着力が大きい、⑤耐衝撃性、耐摩耗性が大きいなどの長所を有している。
2011.03.03(木) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●再アルカリ化工法は、コンクリートの表面に設置した陽極材から、コンクリート中の鋼材へと直流流電を一定期間流し、アルカリ性の電解質溶液を電気浸透させ、中性化していた領域のアルカリ性を回復させる工法である。
●中性化領域のアルカリ性は回復し、鋼材付近のpH値の上昇もはかれるが、炭酸カルシウムを水酸化カルシウムに変化させる働きはない。
●再アルカリ化工法は、表面に設置した陽極材から電位差によってアルカリ性溶液をコンクリート内部に浸透させ、コンクリートのアルカリ性を回復させる。
●通電期間は、電流密度や中性化深さを考慮して決定されるが、通常は積算日数で14日以内を標準としている。一方、塩化物イオンの抽出を目的とした脱塩工法では通電期間は8週間程度が一般的である。
●再アルカリ化工法に採用される電流密度は、コンクリート表面積1㎡当たり約1Aが標準的である。電気防食工法は微弱な電流(1~30mA/㎡)を継続的に流し続ける方法であり、電気防食工法よりも再アルカリ化工法の電流密度は高い。
2011.03.03(木) | ☆コンクリート診断士☆φ(・ω・。)
●電気防食工法は、コンクリート表面もしくは表面近傍のコンクリート中に陽極材を設置し、この陽極材からコンクリート中の鋼材(陰極)に向かって直流電流を継続的に流すことにより、鋼材の腐食反応を電気化学的に抑制し、コンクリート構造物の耐久性を向上させる工法である。
①通電によって陰極である鉄筋周辺にアルカリ金属イオン(Na+、K+)が移動してそこでアルカリイオン濃度が上昇する。
②カソード反応によって鉄筋近傍に水酸化物イオン(OH-)濃度が上昇する。
これらの現象が生じるために、アルカリ骨材反応を助長する可能性があり、アルカリシリカ反応性骨材を有する骨材が使用されていないことを確認する必要がある。鋼材の防食に必要な電気量(防食電流)は、0.001~0.003A/㎡程度が一般的で、継続して通電することが基本である。
●脱塩工法は、コンクリート表面あるいは表面近傍のコンクリート外部に陽極材と電解質溶液からなる仮説陽極(アノード)を設置し、陽極からコンクリート中の鋼材(カソード)へ直流電流を流し、コンクリート中に存在する塩化物イオン(陰イオン)をアノード側に移動させて除去もしくは低減することで、構造物の耐久性を向上させる工法である。脱塩を行うための電流量は、通常、1A/㎡程度で、約8週間の通電が一般的である。